この月報『モレノ』が発行されたのは、
20日に開催された、
わたしたちの教会の教会総会当日です。
わたしにとっては、
年次教会総会は41回目。
1982年総会の時、
ここはまだ「伝道所」でした。
その年まで、
栃木県は通過したことはあっても、
地に足を付けたことはありませんでした。
何も分からない場所で、
近隣の年配の方たちと
言葉もあまり通じない中、
最初はただ右往左往していました。
適応力の高い摂子がいっしょであれば、
もう少しましだったかもしれません。
摂子が4月に生まれた長男を連れて
小山に合流したのは、
一ヶ月後の5月になってからでした。
食料品の店も分からず、
「とりせん」があると言われても、
はじめ、スーパーの名前だとはわからず、
焼き鳥屋のことかと勘違いしました。
とても印象深かったのは、
近所の子どもたちが教会に遊びに来ると、
女の子たちが自分を
「おれ」と読んでいたことです。
教会の後ろ側は放置された栗畑で、
桑の大木もありました。
そこにアメリカシロヒトリが大量発生して、
教会と牧師館の壁を一斉に這い上ってきました。
西側は水田が拡がり、
雨期にはアマガエルがたくさん
壁を登ってきました。
いまはもう、
周辺もすっかり住宅街になってしまいました。
毎年、教会総会の頃になると、
これまでの歳月を思い出します。
今年は特に感慨深く
この四十年間を思い返しています。
この間に今の別館を購入し、
会堂の屋根に太陽光発電パネルが載り、
わたしたちは牧師館を出て、
牧師館は付属館になりました。
そして今、
別館はリフォーム中で、
まもなく新牧師館となります。
これから先、
わたしたちの教会がどのような歴史を積み重ね、
どのような仕方で主キリストを証し、
どのような働きをしてゆくのか、
少しの心配とたくさんの希望を抱いています。
たしかなことは、
それがわたしたち人間だけの為すことではなく、
そこに神のご計画と関与、
そして聖霊の導きがあるということです。
神ご自身が相働いて、
すべてを益となるように導いてくださる。
そう信じ、神に委ねます。
教会は牧師のものではありません。
教会は建物のことではありません。
教会とは、そこに集う信仰者の群れのこと、
皆さまのことです。
教会という皆さまご自身、
教会というこの共同体、
教会というキリストの肢体、
教会という群れの仲間である皆さまが、
心から神を喜び、感謝し、
故郷である天の御国を目指して、
この世を旅する神の民として、
共にその旅を生きてゆくことが、
教会ということの意味です。
いま、世界は困難な時代を迎えています。
これから動乱と変動が強まり、
混迷の度合いが深まってゆくことでしょう。
盤石だと思って来た世界の仕組み、
経済や社会の構造が揺らぎ、
土台そのものが揺れ動く世の中が来つつある今、
わたしたちはキリストが
わたしたちの依って立つ救いの岩、
砦の塔、
わたしたちの荒れ野の旅を導く
助け手と信じましょう。
毎年、3月に
ナザレン教会は年会(教団総会)が開かれます。
それに合わせて送られてくる
『年会議案書』の末尾に、
全国の教会の情勢が一覧表に記載されています。
2020年の記録を見て、
改めて衝撃を受けました。
コロナ禍が大きく影響しているのでしょうが、
天に召された方も多いのだと思います。
数年前の報告と比較して、
教会員数、礼拝出席者人数ともに、
大きく減少しています。
「こうすればよくなる」といった
特効薬のようなものはありません。
いま、わたしたちに求められているのは、
神の民とされていることを心から喜び、
感謝の礼拝を楽しんで神に捧げ、
神の御心に沿う生き方を続けてゆくことです。
そのために牧師は
最善を尽くして礼拝の備えをします。
教会の皆さまは
最善を尽くして礼拝に参加してください。
コロナ禍で教会に集うことができない方も、
いろいろな方法で
教会の礼拝に参加することができます。
インターネットにつながる方は、
YouTubeで礼拝のライブ配信に参加できます。
ライブでなくても、
録画で参加できます。
教会のホームページで、
週報の報告に触れることができ、
礼拝説教を文字と音声で聴くことができます。
インターネット環境の整っておられない方は、
教会から郵送される牧師の手紙と週報、
説教全文をご覧くださる仕方で参加できます。
そして、ときどき皆さまの近況を
お知らせくだされば、
祈りのうちに覚えることができます。
コロナ禍がいつまで続くのか、
まったく先が読めません。
オミクロン株で終息するのか、
新たな変異株が現れるのか、
予測のつかない現状です。
教会に来ることのできない期間が
長くなればなるほど、
何もしないと
教会とのきずなが希薄になっていってしまいます。
教会としてできるだけの努力をしますので、
教会に来ることのできない方も、
どうぞ、それぞれできるかぎりの努力をして、
教会とのつながりをしっかりと保ってください。
皆さまのこと、いつも心にかけて、
祈っております。
まだまだ寒さは続きそうですが、
春の兆しはあちらこちらに感じられます。
水仙の芽が伸びてきました。
ブルーベリーの花芽が膨らみ始めています。
春近し!
主キリストの恵みと平和が
皆さまと共にありますように。
2月18日、記(25日改訂)
Copyright © 2020-2021 Nazaren-OyamaChurch All Rights Reserved.