牧師室より 2月号
2023年を迎え、早くも三週間が過ぎました。
2022年を振り返ると、
昨年は引き続きのコロナ禍もありましたが、
なんといっても、ロシアによる
ウクライナへの軍事侵攻がおこなわれた年として、
人々の記憶に残ることでしょう。
しかも、23年になっても
この軍事的暴力は収束の兆しが見えません。
人類は戦争と侵略の歴史を重ねてきた経験から学び、
少しは賢くなったのか。
この問いに肯定的に答えるのは難しい現実を
目の当たりにさせられています。
2023年が将来、
どのような年として人々に回顧されるのでしょうか。
わたしの願いは、コロナ禍が終息した年、
ロシア軍がウクライナから引き揚げた年
として記憶されることです。
こうした世界規模の課題とは別に、
2023年はわたしたちの教会にとって
大きな節目となります。
礼拝で使用する聖書が、
『新共同訳』聖書から、
『聖書協会共同訳』聖書に変わります。
四十一年前、わたしが小山教会の前身である
小山伝道所に赴任した時、
聖書は『口語訳』聖書でした。
それから十年少々後に、
『新共同訳』聖書に変わりました。
そして今年、新しい聖書に変わります。
『新共同訳』の時も
日本語監修のために作家などの協力がありました。
しかし、全面的な関与ではなかったため、
原典の細かいニュアンスが、
日本語にうまく反映されていない箇所が多々ありました。
今回の『聖書協会共同訳』は
詩人・歌人など日本語担当者が
かなり大きな役割を果たしています。
そこで、日本語の正確さが
ずいぶんと増したように思います。
「礼拝での朗読にふさわしい」日本語聖書を目指す
というスコポス(照準)を最初に設定したことが
功を奏したと言えるでしょう。
もう一つ、わたしたちの教会にとって
23年が大きな節目の年となるのは牧師の交代です。
わたしたちは二人で四十一年間、
共同で牧師を務めてきました。
小山伝道所として三年間、
そして小山教会として三十八年。
七十歳になる時を牧師交代の時として定め、
五年ほど前から牧師交代について
折ある毎に皆さまに話し、
教会の未来について語り、
その時が数年の内に来ることを
皆さまに理解していただきました。
ただ牧師を交代するのではなく、
喜びをもって迎えることのできる方を
次期牧師として招くことを目指してきました。
神さまの奇跡の恵みにより、
後任の牧師がもっと以前から備えられ、
教会としても神学教育への支援を微力ながら続け、
教会全体で後継牧師を迎える準備をしてきました。
そして、いよいよ時満ちて、
その時がもうすぐ訪れます。
五年前には想像もしなかったことですが、
ちょうど今、わたしたちは
教会の牧師としての働きを継続することが
難しい事態に遭遇しています。
もし五年前から道筋をつけていなかったなら、
わたしたちも教会も、
未来の展望なしに牧師を交代せざるを得ない
という事態に陥ったことでしょう。
神さまの導きとご配慮の神秘さ・深さに、
改めて感謝しています。
3月末まで、もうしばらく
小山教会牧師としてのわたしたちと
お付き合いください。
4月以降、わたしたちは
小山からいなくなるわけではありません。
皆さまと共に神さまを礼拝し、
親しい交わりの中に加えさせていただきたく
心より願っています。
次期牧師の迷惑にならないようにはしたいと思います。
そのうえで、教会のために何かできることを
これからもしてゆきたいと考えています。
さあ、もうひと頑張りです。
2月第三日曜日は、
礼拝後に年次教会総会を開催します。
わたしたちにとって牧師として迎える最後の教会総会、
そして次期牧師を改めて皆さまに紹介する総会です。
教会がいま直面している
時代的・共同体的な課題は多々あります。
健康を損なっておられる方、
重篤な病と向き合っておられる方、
年齢的に教会への出席が困難な方がおられます。
財政的な基盤も盤石とは言えません。
しかし、この五年間かけて望み見てきた教会の将来は、
いま現実になろうとしています。
さらに、幼い子どもたちから年配の方まで、
教会として世代の拡がりがとてもバランスがよく、
何よりも柔軟性と多様性に富み、硬直化していません。
これからいっそう、新しい取り組みや
変化への挑戦がなされてゆくことでしょう。
2月の教会総会が、そうした夢、幻を展望する、
喜ばしい祝祭的な総会になれば、なによりです。
多くの皆さまのご出席を期待しています。
どうぞよろしくお願いします。
主キリストの恵みと平和が皆さまと共にありますように。
1月18日、記(21日改訂)
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公 告
わたしたちの教会は下記のとおり、
年次教会総会を開催します。
日時・場所:2023年2月19日、
12時30分から、小山教会会堂で。
おもな議題:年次諸報告、次年度計画・予算の審議と承認、
夢・幻、他。
ご出席できない場合は委任状(書式は問いません)を
教会宛て、ご提出ください。
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