今月より石田学先生、石田摂子先生のあとを引き継ぎ、小山教会の牧師として着任しました稲葉基嗣(いなばもとつぐ)です。小山教会はわたしの出身教会です。小山教会に初めて訪れたのは、2008年の10月でした。今年の10月で15年が経つみたいです。わたしは福音派のわりと保守的な教会で育ってきたので、小山教会は色々な意味で衝撃でした。それはきっと一緒に教会を訪れた両親もそうだったと思います。教会の交わりで性別による壁が設けられていないこと、礼拝で牧師がガウンを着ること、説教が30分以内で終わること、礼拝で4箇所も聖書を開くこと、礼拝プログラムの違いなど、今思い返してみると、あれはカルチャーショックだった気がします。ただ、どれもこれも新鮮で、とても良い印象を覚えました。あの時の驚きや感動があったからこそ、今のわたしがある気がします。そのような教会で牧会をさせていただくのは、とても不思議な気分ですし、驚きですし、何よりもとても嬉しい思いです。小山教会のみなさん、教会に関係するみなさん、モレノを読んでくださっているみなさん、これからどうぞよろしくお願いいたします。
日本のナザレン教会は通常、牧師の異動が決まると、異動のためのさまざまな準備を始めます。異動する前に牧会をしている教会を次の牧師に引き継ぐための準備、引越し先での新しい生活の準備(わたしのケースだとこどもたちの保育園や学校のこと)、大量の本の荷詰め、異動先の教会の牧師からの引き継ぎ、引越し後の片付けを終える暇なく迎える最初の礼拝、教会と自分の役所関係の手続きなど、想像してここに書くだけでも頭が痛くなります。幸いなことに、わたしたち家族は1年前から、長女の小学校入学に合わせて教会の別館で過ごし始めることができたので、引っ越しにかかわる色々なことを牧師交代のタイミングですることから逃れることができました。別館を新しい牧師館にするため、リフォームをしてくださり本当にありがとうございました。また、留学期間中、帰国後のオンラインでの研究生活中は、小山教会に出席していたおかげで、時間をかけて引き継ぎをしていただくことができました。わからないことがあれば、すぐにお隣の学先生に確認できる環境にあるので、初年度の不安はほとんどない状態で4月を迎えることが出来ました。本当にとても良い状態で引き継ぎをさせていただけました。
残念なことに、引っ越しが1年前に終わったからといって牧師室の片付けが完全に終わっているわけではありません。1年前は大学院での研究や課題をしている間に引っ越しをし、修士論文を終えたらすぐにナザレン神学校で受け持つふたつの講座の準備を始めてしまったので、片付けのためにまとまった時間をとることがまだ出来ていません。これまでの引っ越しの数だけ増えてきたダンボール箱を片付けることが当面の目標です。開ける必要に迫られていないダンボール箱ですから、ほとんどのものは今の生活で必要のないものなのかもしれませんが、中には必要な資料もあるのでうまく整理したいです。まだうまく整理できていない部屋ですが、牧師室まで遊びに来ていただくのは、もちろんいつでも歓迎です。
今年の復活祭の前日に久しぶりに卵をゆで、イースターエッグの準備をしました。東京都江戸川区の小岩で牧師をしていたとき以来なので、おそらく4年ぶりでした。今年は鳥インフルエンザの影響による卵の供給不足と価格高騰のため、近所のスーパーへ行ったら「おひとりさま1パックまで」の案内が……。諦めて卵型のチョコレートでも買おうかなと考えましたが、5パック一気に買える場所を見つけたおかげで何とかイースターエッグを用意することが出来ました。礼拝後のたまご探しを子どもたちがとても楽しんでいる様子でしたので、予定通り用意できて本当に良かったです。今年の復活祭は天候にも恵まれ、交通渋滞も特になく、予定通りに墓参にでかけることもできました。教会で共に時間を過ごした方々、そのご家族を思い起こして祈り、天の御国での再会を待ち望むひとときをもちました。
復活祭が終わると、5月には牧師就任式が予定されていますが、教会はしばらく大きなイベントのない週が続きます。教会役員の方々と今年は何かもうひとつくらいイベントをしてみたいねと話し合っていますが、皆さんからの提案も大歓迎ですので、思いついたらぜひ教えてください。
ところで、今月号から教会の皆さんから募集した絵がモレノの表紙を飾ることになりました。どんな絵がこれから集まるのかとても楽しみですね。長年モレノの表紙を描いてくださった青柳和成さんが書き残してくださった絵も掲載される予定ですので、そちらの方もどうぞお楽しみに!
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